2020/1/21 屋久島登山①

2020年5月30日

午前3時半。
戦いの準備はできた。

登山初心者の僕とコジマで縄文杉を見に行く。
必要な装備もよく分からないがヨット着と靴さえあればなんとかなるだろう。
こういうときに少しだけ頼れるミズキはいない。
二人の意見はガイドは「いらない」で一致した。

「まあ有名なところやし他の登山客おるやろ」
「その人達にはガイドおるやろうしやばいと思ったら着いていけば大丈夫やろ」

そう言って僕らはバス停に向かう。
登山口まではバスで移動する必要があるため朝早く起きてバスを待つ。

・・・
・・・・・・

「あれ・・・?」

登山口に向かうバスは来た。
ただ誰も乗っていない。
(これは・・・)
この時点で他の登山客&ガイドはいないかもしれないと覚悟を決めた。

・・・
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少しバスが走ったところで他の登山客が乗ってきた。
これで少しだけ安心だ。

・・・
・・・・・・

ついた。
この時点で朝の5時半。
しかしまだまだ真っ暗だ。

「・・・」

他の登山客がなかなか登り始めない。
僕らの考えとしては誰かが登り始めたらついていく予定だった。
しかし僕らは待つのが嫌いだ。
二人は先頭で山に登り始める。

といっても最初はトロッコ道を歩くだけらしい。
平坦な道をみて二人は勢いよく歩き出した。

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「えっ!?」

(この橋渡るのか・・・)
一応手すりはついているが人間一人くらいならそのまま落ちそうなくらいの大きさの隙間は空いている。
トロッコが走っているときは乗っている人は怖くなかったのだろうか?

・・・
・・・・・・

「ええっ!?」

(手すりがない・・・)
手すりがあってもそれを持って歩いているわけではないが、これはきつい。
コジマのヘッドライトは明るいので足元をしっかり照らしているが僕のヘッドライトは心もとない。
橋の下も真っ暗で何があるかわからないので更に怖い。
なんとかソロソロ渡り終えた頃には後ろの登山客が追いつき始めていた。

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それにしても月明かりと星が綺麗だ。

歩きながら山を見たり星を見たりといろいろ楽しめる。

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(この看板はもしや・・・)

勘弁してくれ。
(また手すりなしかよ)
今度は下が見えているがそれもまた怖い。
登山のきつさよりも恐怖心で心が折られそうだった。
すり足でビビりながら歩いて渡りきった。

登山開始してまだ30分もたっていない。
果たして縄文杉を見れることはできるのだろうか。